市場心理に従うことの重要性【FX】

2012年からのアベノミクスで

ドル円が上昇する前は、

ずっと円高が続いていました。

 

その頃の政府は円高を力ずくで止めるため、

日銀を通じて何度も市場介入を実施しました。

市場でドルを買い、円を売るという取引です。

 

先進国では日本くらいしか行っていないことのような為替介入は、

世界中で大きなニュースとなりました。

 

それでは、その介入はどうなったかといえば、

1回数兆円単位で為替介入したものの結局円高の流れを止めることはできず、

2011年にはドル円相場は75円56銭の

史上最高値まで円高が進みました。

 

その後、2012年11月の民主党・野田内閣の解散、

そして自民党・安倍内閣の誕生への動きによって、

あれほど介入しても円安にできなかったドル円相場は、

一気に円が売られて円安となり、

1ドル100円越えまで急騰しました。

 

このような状況から、

世界最大の市場である為替市場というものは

政府の力ではなく、「市場参加者の心理」で動く

ということがわかります。

 

為替市場は1日に400兆円以上が動く世界最大の巨大市場ですが、

参加しているのは私たちと同じ人間です。

近頃はAI(人工知能)による

コンピューター取引も増えていますが、

そうしたコンピューターのプログラムを決めるのも人間です。

 

市場参加者が人間であるならば、

マーケットに大きな影響を及ぼすのは、

結局のところ「欲望」と「恐怖」だと考える事ができます。

 

ですから、投資では市場参加者の思惑を推測することが

重要になってくるんです。

 

トレードで利益を出すには、

トレンドフォローが良いということは

過去の記事でご説明しました。

 

市場が大きく動く理由として

市場心理があるなら、

市場心理に従うことがトレンドフォローになり、

収益につながりやすくなるためです。

 

そして、

市場心理がよく表れる例として挙げられるのが、

「織り込み済み」というものです。

雇用統計やGDP、中央銀行の金融政策でも、

結果が予想通り良いにも関わらず、

マーケットは逆に下げる動きになる場合があります。

 

これが「織り込み済み」という場面です。

 

個人投資家は経済指標などのイベントを待って、

白黒のついた結果を見てトレードしようと思いますが、

重要なイベントの場合は先にマーケットや大手の銀行、

エコノミストなどが予想を出してしまうので、

市場参加者の中にはさらに先回りして

ポジションをとっている人たちが出てきます。

 

相場は人を出し抜かないと儲けられません。

ですから、

大きく動きそうなイベントの前には、

すでに参加者が少しずつポジションを作り始めており、

実際の経済指標が出た時が決済のタイミングになってしまう

ということが起こります。

 

これこそ、まさに

「セルザファクト」(噂で買って事実で売れ)

です。

マーケットでしぶとく何十年も生き残って

利益を出し続けている人は、

こうした市場心理を上手く使っているのです。

 

市場心理を理解することは大事なのですが、

それはいうほど簡単ではありません。

要するに市場参加者の心理的な駆け引きなので、

数値やグラフで示されることはありませんし、

そもそも他人を出し抜くマーケットで

自分のポジションを公開することの方が少ないでしょう。

 

個人投資家が市場心理を理解できるようになるには、

なんといっても経験が必要です。

 

プロの投資家が市場心理を理解できるようになるには、

なんといっても経験が必要です。

 

プロの投資家の思惑を理解できるくらいには、

自分がFX相場を知っていないと、

彼らと勝負をして儲けることはできないのです。

 

「それなら、初心者が市場心理なんか分析しても

何の役にも立たないじゃないか!」

という声が聞こえてきそうですが、

私達が市場心理を推し量る手段はいくつか存在します。

ここで必要となってくるのが、

自分のもつFXの知識と想像力です。

 

想像力を一番発揮したいのは、

やはりチャートを分析する際です。

チャートを単に漠然と眺めているだけだったり、

テクニカルのサインだけに注目していたりすると、

最も大切な「値動き」が見えなくなってしまいます。

 

酒田五法のようにローソク足の形を知っておくのも良い方法だと思いますが、

上昇していたのに上値が伸びなくなったり、

ローソク足が何本も一定のレベルで止められたりといった動きになれば、

「そこには何かある」と気づかなければいけません。

 

自分が上に行く目線で見ているだけだと、

そこを突き破って上昇することに対しての相場観しか養えませんが、

「なぜこうしたうごきになるのか」

という視点をいつも持っていれば、

全体の市場心理が掴みやすくなります。

 

また、こうしたチャートの動きの他に、

マーケットのオーダー情報やオプションなどの情報も加えると、

想像力の精度は上がります。

オーダー情報やオプションの情報などは、

FX会社が契約している情報配信会社(情報ベンダー)が提供してくれます。

 

ここでは、マーケットの状況を解説する市況、

銀行ディーラーのレポートやインタビュー、

どれくらいの規模のオーダーがあるかといったオーダー情報、

オプション情報などが配信されています。

 

これらの会社には元銀行ディーラーやヘッジファンド関係者がいて、

世界中の銀行やファンドとのパイプから様々な情報を提供してくれます。

 

ただ、こうした情報がすぐにトレードに役立つということはありません。

つまり、「ここで買え、ここで売れ」と直接的な判断をするためではなく、

個人投資家がマーケットの動きを探る手立ての

1つとして有効だということです。

 

他人の情報に乗るだけで、

自分で戦略を考えたりするのが面倒だと思っているうちは、

儲かるようにはなりません。

 

トレードは、自分で情報を分析して戦略を考え、

資金量やレバレッジを調節しながら勝負をするものです。

 

だからこそ自分の戦略がうまくいった際には

他人に運用を任せた時以上のリターンを得ることができるのです。

 

投資初心者とベテラントレーダーの違いは、

相場の裏側を読む場面であらわれやすいものです。

 

特に、マーケットのオーダー情報や経済指標発表などの

イベントをどの程度マーケットが織り込んでいるか、

といった市場参加者の心理を理解したうえでの

トレーディングは初心者には難しいと思います。

 

しかし、

そうはいっても最初は誰もが初心者です。

段階を踏みつつ、投資を続けていけば続けた分だけ

いろいろなことがわかってきますし、

収益も自然とついてきます。

 

諦めずに根気よく続けていくことが

儲けるトレーダーになるための第一歩となります。

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